自分だけの専属AI秘書を作ろう!Discord連携やアイゼンハワーマトリクスを用いた実践的AIタスク管理(ep.77)
おちつきAIラジオ 第77回(EP.077)/配信日: 2026.06.12/再生時間: 01:40:59
この回の概要
この回は「AIエージェントって結局どうやって使うのがいいのか」をテーマに、しぶちょーが実際にラズベリーパイなどで24時間稼働させているAIエージェント「オープンクロー」の活用状況を、うまくいっている使い方と苦戦している部分の両方を交えて報告する回です。聴くと、常時稼働型のAIエージェントで実際に定着している使い道、マルチエージェント化のメリットとデメリット、そして自分で構築する際のハードウェアの選び方が分かります。
しぶちょーはまず、オープンクローが登場した当初は「24時間動く自分専用の秘書」というだけで、みんな無理やり使い道を作っていた段階だったが、今のところ突出して「これだ」という決定的な使い方はまだ見つかっていないと率直に総括します。それでも一番定着しているのは情報収集の用途で、指定したサイトの巡回やRSS取得に加え、最近はGrokと連携してX上の情報を検索できるようになったことで、しぶちょーは自分の名前が言及された投稿を拾う「エゴサーチ」の自動収集を、ディスコード上のAIエージェント「ロボコちゃん」にやらせていると紹介します。
実用的な使い方としてもう一つ挙げられるのがタスク管理です。ディスコードに投げたタスクを、緊急度と重要度で分類する「アイゼンハワーマトリックス」の考え方に沿ってAIエージェントが優先度を判断し、期限が未設定のタスクには指摘を入れながらNotion上のデータベースに整理してくれる仕組みを運用していると語られます。
一方で、複数のAIエージェントを連携させる「マルチエージェント」については、コンテキストウィンドウ(AIが一度に記憶できる文章量)の制約を分散して補えるというメリットがある反面、エージェント間の連携や進捗管理にコストがかかり、結局一人で使った方が正確なケースも多いという課題が語られます。コンテキストが長くなるほど会話の中盤の内容が抜け落ちやすくなる「ロストインザミドル」という現象も紹介され、これを補うためにタスクを分解して複数のエージェントに振り分けるという発想がマルチエージェントの根本的な狙いだと説明されます。Claude Code自体が内部でタスクを分解してサブエージェントを展開する仕組みを持ち始めたことで、オープンクローの当初の強みだった「24時間稼働してスマホからも指示や通知ができる」という部分も、Claude CodeやCodexに侵食されつつあるという現状も紹介されます。
実験的な活用としては、しぶちょーが作った2体のAIエージェント「ロボコちゃん」と「月江ちゃん」を、専用のディスコードの部屋で会話させ続けるという遊びも紹介されます。放っておくと猛烈な速度でやり取りが続きトークン上限にすぐ到達してしまうため、30分に1回8往復だけ会話させるよう制限をかけて運用しているとのことです。またロボコちゃんには1日の出来事を表す画像を生成させる「絵日記」機能もあり、Claude Opus 4.8になってから誠実さが増し、際どい画像プロンプトの生成を拒否するようになったというエピソードも語られ、画像生成先をGrokに切り替えるなど試行錯誤の様子が共有されます。
ハードウェア面では、AIエージェントを24時間稼働させる土台として、ラズベリーパイと中古Mac miniが比較されます。ラズベリーパイは概念実証(POC)的なお試しにはよいものの品質保証が弱く、本格的にインフラとして組み込むならMac miniのような堅牢さがあるものの方が安心だとされます。またSDカードやSSDが世界的に高騰していることにも触れられ、安いラズパイ用SDカードは家電量販店で1500円から2000円程度で買えるといった実用的な情報も共有されます。オープンクロー自体はオープンソースの24時間稼働型AIエージェントで、開発者は現在オープンAIに在籍していることも紹介され、便利な独立系ツールも最終的に大手プラットフォームに機能ごと取り込まれていく傾向があるという業界の構造にも話が及びます。
最後に、まだ「これぞ決定版」というオープンクローの使い方は定まっていないため、実際に自分で作ってみて得た知見をリスナー同士で共有していくことが大切だとまとめられ、しぶちょーはかねりんに早く自作のAIエージェントボットを作るよう後押しします。
目次(タイムスタンプ)
- 0:00 オープニング:今回のテーマはAIエージェントの定番の使い方
- 2:27 雑談:ラズパイ用SDカードは1500円ので十分、SSD高騰の恐怖
- 6:09 オープンクローの復習、認証はCodex(OpenAI)かGrok(Xプレミアム)
- 7:41 定番その1:情報収集。Grok連携でX内エゴサーチをロボ子ちゃんに任せる
- 12:35 1台のラズパイに複数エージェントを増殖、ハードウェア選びの相談
- 17:56 スペックが必要になる条件、ラズパイはPoC(お試し)向き
- 21:30 コンテキストウィンドウとロストインザミドル、マルチエージェントの本質
- 29:50 ロボ子ちゃん×月江ちゃん:エージェント同士をイチャイチャさせる実験
- 34:33 月江ちゃんとおちつきAIラグ連携、Discordに乗っかる設計思想
- 37:31 定番その2:アイゼンハワーマトリックスでAIタスク管理
- 40:23 Claude Code本家がオープンクローの領域を食い始めた話
- 45:18 Opus 4.8の「誠実さ」とエッチなプロンプト拒否事件
- 50:41 会社で後輩に身バレしている話
- 55:23 ナーフとは?モデルは同じなのに性能が下がる実感
- 56:28 構築手順:ラズパイにClaude Codeを入れてOpenClawを丸投げ
- 58:05 ロボ子ちゃんがおちつきAIコミュニティに降臨、画像トラブルの生デモ
- 1:03:39 かねりんへの宿題:唐揚げ先生の本とAIエージェント「残機」
- 1:05:02 お便り:AI素人主婦が息子の音感トレーニングアプリを作るまで
- 1:13:15 「雑談こそ思考」緩い掛け合いが番組の価値という話
- 1:17:01 BLネタの賛否と東京での現地収録構想
- 1:20:09 新番組「おちつき地方創生」発表、文部科学省に激ボメされた話
- 1:28:19 YouTube新番組「眠れないおじさんたち」6月始動
- 1:31:20 夜中2時の編集事情→次回「収録しながら文字起こしツールを作る」企画
- 1:39:08 エンディング:感想はハッシュタグ #おちつきAI で
今回の要チェックキーワード
- マルチエージェント(Multi-Agent)
- 複数のAIエージェントが情報を共有・連携し、チームとして協働しながら複雑なタスクを処理するシステム。
- シングルエージェント(Single Agent)
- 単一のAIが他のAIと連携することなく、独立してタスクを処理するシンプルな構造。
- コンテキストウィンドウ(Context Window)
- AI(LLM)が一度に読み込み、処理・記憶できる情報量(テキスト量)の物理的な上限。
- オーケストレーター・ワーカー型(Orchestrator-Worker Pattern)
- 親(リード)AIが計画を立て、専門特化した複数の子(サブ)AIにタスクを割り振って並列処理させるシステム設計。
- OpenClaw
- 複数の独立したAIエージェントを、個別のワークスペースや履歴を持たせたまま一つの環境内で動作・通信させる枠組み。 —----------------------------
この回でわかること(Q&A)
AIエージェント(オープンクロー)の一番定着している使い方は何ですか?
番組では情報収集が最も定着した使い方として紹介されています。指定サイトの巡回やRSS取得に加え、最近はGrokと連携してX上の投稿を検索できるようになり、自分に関する言及を拾う「エゴサーチ」の自動収集にも使われています。
マルチエージェントにはどんなメリットとデメリットがありますか?
複数のエージェントにタスクを分担させることでコンテキストウィンドウの制約を分散して補えるメリットがある一方、エージェント間の連携や進捗管理にコストがかかり、結局一人で使った方が正確なケースも多いというデメリットが語られています。
AIエージェントを24時間稼働させるにはラズベリーパイとMac miniどちらがいいですか?
番組ではラズベリーパイは概念実証(POC)的なお試しには向くものの品質保証が弱く、本格的にインフラとして使うならMac miniのような堅牢さがある機器の方が安心だと説明されています。
Claude Codeが登場してオープンクローの立ち位置はどう変わりましたか?
Claude CodeやCodexもパソコンを常時稼働させればスマホから指示や通知ができるようになったため、24時間稼働してリモート操作できるというオープンクロー本来の強みの多くが、本家のツールに取り込まれつつあると紹介されています。
Claude Opus 4.8になってAIエージェントの挙動はどう変わりましたか?
番組では、誠実さが増したことで際どい画像生成プロンプトの作成を拒否するようになったというエピソードが紹介されています。しぶちょーはこれに対応するため、画像生成の指示先をGrokに切り替えるなどの工夫をしていると語っています。
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この回を聴く
「おちつきAIラジオ」は、日々のAIトピックを現役のAIエンジニア(しぶちょー)と元刑事のポッドキャストプロデューサー(かねりん)がやさしく解説する対談番組です。