[10月14日:速報回]OpenAI DevDay/Gemini at Work/Opal/MCP開発入門/フィジカルAI(ep.7)
おちつきAIラジオ 第7回(EP.007)/配信日: 2025.10.14/再生時間: 01:02:44
この回の概要
この回は「おちつきAIラジオ」の速報会で、2025年10月13日収録、直近1週間に登場した5つのAIトピックをテンポよく紹介する内容です。OpenAIのDevDayで発表されたChatGPTのアプリ化とAIエージェント開発機能、GoogleのGemini関連の新発表、ノーコードでAIアプリが作れる新ツール「Opal」、MCP(モデルコンテキストプロトコル)を学べる入門書の発売、そして話題の「フィジカルAI」という言葉の意味と業界の温度感が一気に分かる回です。
まず取り上げられたのは、10月6日に開催されたOpenAIの開発者向けイベント「DevDay」です。しぶちょーは、このイベントでChatGPTの中で外部アプリを直接動かせる「Apps SDK」が発表されたと説明します。例えばSpotifyのようなアプリをChatGPTの中から呼び出して使えるようになり、将来的にはAmazonでの買い物のように決済を伴う操作もChatGPTに任せられる可能性があると紹介されました。かねりんの質問に対し、しぶちょーはユーザーが普段通りChatGPTに話しかけるだけで、裏側でエージェントが必要なアプリを呼び出し処理してくれる世界になっていくと答えています。ただし現時点で日本国内で使えるアプリはまだ少なく、各企業がChatGPT向けにアプリを新しく開発する必要があるという現実的な制約も語られました。
DevDayではもう一つ、ノーコードでAIエージェントを構築できる「Agent Kit」も公開されました。しぶちょーはこれをDifyに似た機能と位置づけつつ、Difyにはない特徴として「ガードレール」という設定だけでプロンプトインジェクション対策ができる点を挙げています。プロンプトインジェクションについては、物語を書かせて危険な内容を語らせる手法や、優しいおばあちゃんの口調を装わせて情報を引き出す「おばあちゃんプロンプト」といった具体例を交えて解説されました。かねりんは、こうした攻撃はChatGPT本体では防げず、エージェント側でガードレールを用意する必要があると理解を深めています。
次に紹介されたのは、10月10日に開催されたGoogleのイベント「Gemini at Work」です。ここでは企業向けの統合AI活用基盤「Gemini Enterprise」が発表されました。しぶちょーは、GoogleのGmailやドライブ、マップといった各種ツールを横断してGeminiが自然言語でエージェントとして呼び出せる点を強みとして説明します。一方、日本企業ではセキュリティへの安心感やOffice製品との親和性から依然Microsoftが優勢で、CopilotはChatGPTをベースにし独自の基盤モデルを持たないことも紹介されました。Gemini Enterpriseはあくまで企業向けで、個人利用者への直接的な恩恵は少ないという評価です。
番組の中盤では、AI時代にどんなデータを蓄積すべきかという雑談も交わされました。かねりんは、日々の発言や記録をどう残すと将来のAI活用に活きるのか悩みを語り、しぶちょーは発信用のアイデアをNotionにメモし続けていると答えています。ポッドキャストの音声そのものがAIの学習素材として自動的に取り込まれる時代が来るだろうという見立ても示されました。
3つ目のトピックは、Googleが日本で提供を開始したノーコードのAIミニアプリ開発ツール「Opal」です。ブロックと線でワークフローを組む従来型のツールと異なり、Opalではやりたいことを自然言語で入力するとその手順を自動でフロー化してくれます。Googleアカウントさえあれば誰でも利用でき、Geminiに課金していないアカウントでも無料で使えたとしぶちょーは実際に試した感想を共有し、一度試してみる価値があると勧めています。
4つ目に紹介されたのは、からあげ氏ら3名の著者による「Pythonで始めるMCP開発入門」という新刊です。しぶちょーは、MCP(モデルコンテキストプロトコル)を「AI界のUSB Type-C」に例え、これまでツールごとにばらばらだった接続方式を統一する規格だと説明しました。OpenAIのApps SDKでChatGPT向けアプリが作れるようになったのも、このMCPという共通規格が定まったからこそ実現したものだと位置づけられています。発売されたばかりながら売れ行きが良く、Pythonの基礎知識がある人向けの実装解説書として紹介されました。
最後に取り上げられたのは、最近よく耳にする「フィジカルAI」という言葉です。文章や画像を扱う従来の生成AIに対し、フィジカルAIは物理現象そのものを理解し、ロボットや自動車の制御に応用しようとする考え方だと説明されます。動画生成AIのSora2が物理的な動きを破綻なく再現できることも、この文脈で紹介されました。ただし、製造業に近い立場のしぶちょーは、フィジカルAIへの期待感の高まりをかつてのブロックチェーンブームになぞらえ、理想と現実のギャップに慎重な見方を示しています。NVIDIAが「日本こそフィジカルAI」と発信していることにも触れながら、今後も継続して情報収集していく姿勢が語られました。
目次(タイムスタンプ)
- 00:00 最新AIトレンドを速報でお届け!
- 01:17 【速報1】OpenAI DevDay開催!何が発表された?
- 02:52 ChatGPT上でアプリが動く!SpotifyもAmazonも連携可能に
- 05:11 AIが秘書になる時代へ。エージェントAIがもたらす生活の変化
- 09:36 【速報2】Gemini at Work開催!Googleの企業向け新戦略
- 12:41 企業向けAIの覇権争い!Microsoft(OpenAI) vs Google
- 19:06 AI時代、自分のデータはどう蓄積すべき?Notionかポッドキャストか
- 22:44 体重や血圧もAIの餌に?健康データをChatGPTで分析してみた話
- 28:02 【速報1の続き】AIエージェントを自作できる「エージェントキット」
- 29:26 プロンプト攻撃を防ぐ「ガードレール」機能とは?おばあちゃん構文のハック事例
- 38:31 【速報3】新刊『PythonではじめるMCP開発入門』が話題
- 39:21 AI界のUSB Type-C?重要概念「MCP」をやさしく解説
- 44:09 【速報4】バズワード「フィジカルAI」って、落ち着いて聞いていいやつ?
- 45:49 過度な期待は禁物?フィジカルAIに感じる「ブロックチェーン味」
- 49:15 Sora 2は物理法則を理解している?世界モデルとフィジカルAIの関係
- 57:02 エンディングトーク|MCPとフィジカルAIは要チェック!
この回でわかること(Q&A)
OpenAIのApps SDKで何ができるようになりましたか?
ChatGPTの中で外部アプリを直接呼び出して動かせるようになりました。例えばSpotifyのようなサービスをChatGPT上で利用でき、将来的にはAmazonでの買い物のように決済を伴う操作も任せられるようになる見込みです。
MCP(モデルコンテキストプロトコル)とは何ですか?
AIエージェントとアプリやツールを接続するための共通規格で、番組内では「AI界のUSB Type-C」に例えられました。この規格が統一されたことで、OpenAIのApps SDKのようにChatGPT上でさまざまなアプリを呼び出せる仕組みが実現しています。
Gemini EnterpriseとMicrosoft Copilotの違いは何ですか?
Gemini EnterpriseはGmailやドライブなどGoogleの各種ツールを横断してエージェントとして活用できる企業向け基盤です。一方Copilotは独自の基盤モデルを持たずChatGPTをベースにしており、日本企業ではOffice製品との親和性からMicrosoftが優勢だと語られました。
Opalとはどんなツールですか?
Googleが日本で提供を開始したノーコードのAIミニアプリ開発ツールです。やりたいことを自然言語で入力するとワークフローを自動生成してくれ、Googleアカウントがあれば無料で試せます。
フィジカルAIとは何ですか?
文章や画像を扱う従来の生成AIとは異なり、物理現象そのものを理解してロボットや自動車の制御に応用しようとするAIの考え方です。番組ではかつてのブロックチェーンブームになぞらえ、期待感の高さに対して慎重な見方も示されました。
この回を聴く
「おちつきAIラジオ」は、日々のAIトピックを現役のAIエンジニア(しぶちょー)と元刑事のポッドキャストプロデューサー(かねりん)がやさしく解説する対談番組です。